2013年放映、宮崎駿監督の引退作品『風立ちぬ』。
風立ちぬと言ったら、ウルトラ健気で美人でかわいくて愛おしいヒロイン・菜穂子さんですよねぇ。
悲しい最期を遂げてしまうのがショックでなりません・・・(´・ω・`)
最後に3つほど置手紙をして山へと帰りますすが・・・この手紙、何が書いてあるのかちょっと気になっちゃいますよね。
というわけで今回は、菜穂子さんが最後に書き残した手紙の内容について考察していきたいと思います!
そのほかにも、山の病院で療養中にもらった、病院を抜け出して二郎に会いに行くきっかけとなった手紙の内容についても考察をしてみたいと思います!
【風立ちぬ考察】菜穂子が書き置いた手紙の内容とは?
【黒川家への手紙】
『感謝』
【加代への手紙】
菜穂子の『本音』
【夫・堀越二郎への手紙】
『感謝』 and 『謝罪』
と、こんなふうに考察をしました。
※あくまで考察ですので「こんな考えもあるよ」という前提のもとエンターテイメントとしてお楽しみください。アナタが「それは違うんじゃね?」と思うのであればもちろんそれも正解です。
黒川家への手紙の内容は、主に「感謝」ということで間違いないでしょう。
自分のわがままで押しかけてきたのに世話をしてくれてるんですからね。
注目したいのは、加代への手紙と二郎への手紙。
加代への手紙
加代にだけは、自分の本音を打ち明けたんじゃないかと思います。
この仮説には「『風立ちぬ』という映画は、宮崎駿監督の作る美しく残酷な映画である」という前提の理解が必要です。
二郎は薄情者で、菜穂子は狡猾な女性であるという事実ですね。
僕も最初は「堀越二郎はエゴの塊だ」とか「風立ちぬはなんて残酷な映画なんだ」とかとか、そういった意見をスルーしていました。なんだか風立ちぬで感動して自分を否定してしまうような感じがしたのでw
しかし、実際にそういった意見を見てみるとめちゃくちゃ納得のいく内容ばかりだったので、信じざるを得ませんでした。
加代は「私、菜穂子さん大好き。菜穂子さんがかわいそう・・・」と泣きながら言っています。
普通だったらこのセリフから連想されるイメージは、加代と菜穂子は仲良くいろんな話しているところを想像するでしょう。
でも本当にそうでしょうか?もしそうだとしたら、加代は「いい人が兄を好いてくれた。何とか生きる道はないのかな」と思い、二郎に「菜穂子さんを山へ返してあげるべきだ」と強く言うはずでしょう。
しかしそうはいえなかった。
加代が泣いたのは、こんなに良い人が兄を好いてくれているのに、兄は全然菜穂子の気持ちをわかってあげず薄情者すぎるからなんですね。
実は菜穂子さんは加代に「二郎さんは美しいものにしか興味がなくて辛い。もっと病が悪化して、毎日血を吐いてボロボロになった私を見られたら嫌われてしまう・・・怖くて仕方がない」といった内容の”本音”を伝えていたのではないかと思います。
考えても見てください。あなたがもし不治の病にかかってしんどい状況で、夫からも表面上でしか愛されず、かといって家族にも頼ることができず、自分のわがままでこれ以上黒川家にも迷惑はかけられない・・・そうなった時にやってきた夫の妹。
加代はもともと、兄・二郎は「人の話も聞かない、自分のやりたいことにしか興味がない、美しいものにしか興味がない」という人間だということを知っています。
それを知っているからこそ、自分は今しんどいということをわかってくれると思い、ぽろっと本音を吐露したんじゃないかと予想します。
病院(サナトリウム)を抜け出して二郎に会いに行くきっかけになった手紙の内容
手紙の冒頭部分はちらっと見えますよね。
そこにはこう書かれています。
前略 里見 菜穂子 様
寒い日が続いておりますが、ご病状の方はいかがでしょうか? 富士見高原は
とても寒い所だと聞いておりますので、非常に心配しております。さて、実は仕事の方が・・・
・・・?
「さて、実は仕事の方が」って違和感感じませんか?
へ?わざわざ手紙でまで仕事のこと?と思ってしまいますよね。
菜穂子がそんな手紙を見たらこう思うでしょう。
「あ、自分はこんなにしんどい思いをしているのに、手紙にまで仕事の話を・・・やっぱり会いに来てくれないんだ。」
そもそも二郎は結構な薄情者で、愛する人が死の淵にいるってのに病院に見舞いにすら行きません。
手紙を受け取って内容を読んで、「あ、この人絶対見舞いには来ないな」と確信したのでしょう。
結果、たまらず病院を抜け出して二郎のもとへと駆け付けます。
まとめ
【黒川家への手紙】
『感謝』
【加代への手紙】
菜穂子の『本音』
【夫・堀越二郎への手紙】
『感謝』 and 『謝罪』
というわけで今回は、菜穂子が残した手紙・二郎からもらった手紙の内容について調査・考察をしてみました。
いかがでしたでしょうか。
もちろんいろんな捉え方、考え方があると思います。それもジブリの面白いところですよね。
それでは^^
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